Jul 27, 2016

モンゴルでのスイカの記憶

オトナになってから(いつからのことをいうのか定かではないが…)、
世の中で一番好きな食べ物は?と聞かれると、
即座に「スイカ!」と答えている。

スイカを両手に持ち、かぶり!とかぶりつくと
実にぎゅっと詰まった甘い果汁が、口中いっぱいに溢れだす。
この瞬間が、とにかくたまらないのだ。
不思議なもので、6月とか、中途半端な暑さの時期に食べても
ちっとも美味しいとは思わないのだが、
この時期に見かけると、口にせずにはいられない。
偏愛する食べものである。

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であるから、海外へ行っても、スイカを見かけると、可能なかぎり口にしている。
そんな旅のなかで印象に残っているスイカの記憶といえば、
内モンゴル自治区の中心都市、フフホトに友人女性を訪ねたときである。

友人に、フフホトに着く前に何が食べたいかと聞かれたので、
スイカ!と答えたら、友人宅の台所にはスイカが転がっていた。

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早速食べようというので、テーブルに座ると、
「ワカコ、これがココでの食べかたよ!」といって、
半分に切ったスイカとスプーン2本が、無造作に置かれた。

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大きなスイカ半分をスプーンでとは、歓喜の極み。
子供のとき以来で、胸が高鳴り、わしわしと食べた。
なにか、自分がカブトムシのようだなと思いながら…

しばらくすると、境界線に達し、ふたりで顔を見合わせた。
にんまりし、その後、大笑いして食べたのが昨日のことのように思い出される。
彼女はたいてい半分をひとりで食するようだが、
このときは、この後少ししたら食事に出かける予定になっていたので、
ふたりで半分こ。
でも、翌日はワタシひとりで、スイカ半分を食べたのでした。いしし。

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(写真上が内モンゴル、写真下はモンゴル国)

モンゴルはモンゴルでも、外モンゴル、いわゆるモンゴル国
の首都ウランバートルでもスイカを見かけた。
しかし、フフホトとは比べものにならないくらいの高値だった。

もとは同じ言葉や文化を持つ蒙古族なのに、
社会や体制によってこうまで行く末が変わってしまったとは…
当時の衝撃は、今でも鮮烈に記憶に焼きついている。

以前に綴った、
「 モンゴル国と内モンゴルの旅行記 」
よかったらご覧くださいね。

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