Mar 11, 2022
読売新聞の連載:世界の料理レシピ⑫
讀賣新聞の連載、第12回目は、
タイの「エビと春雨の蒸し物」を紹介しました。
今回は、
私がタイ料理店でアルバイトをしながら料理を習っていた頃、
料理を作っていたタイ東北地方出身の女性に教わったものを
自分好みの味にアレンジして紹介しました。
料理を習ったタイの女性は、
甘すぎる味はニガテ。
それから、油をたっぷり使うのもニガテ。
そんなところはワタシと同じ。
だから、彼女の作る料理はどれも私好みで
とにかく魅せられた。
お店は家庭料理を提供していたのだけど、
彼女の盛りつけは、華美ではないものの
きらりと光るセンスがあり、
アイデアも豊富。
型にとらわれないところもとても勉強になった。
タイ料理とひとことでいっても、
作るかたの好みによって、味わいは変わってくる。
日本でもそれは同じですよね。
私が作るタイ料理は、
タイ東北地方出身の彼女が作る料理がベースになっている。
彼女は、日本のみょうがが好きで
よくタイ料理に入れて、まかないで食べさせてくれた。
「自分がおいしいと思ったものを、普通に作ればいい」
これは彼女の言葉。
それまで、タイ料理にはこれとあれをいれて…
と、固定観念にとらわれていたところがあったのだけど、
彼女と接し、それが自然と薄れていった。
彼女の言葉はとてもシンプル。
だけど、
当時のワタシにとっては、深く心に響いたのだった。
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