私の原風景 ~見渡す限りの茶畑~
長いようで、終わってみると短く感じられたゴールデンウイーク。
東京を離れ、緑あふれる田舎、故郷の静岡で過ごした。
車をちょこっと走らせ、
近場の温泉に行ったり、ハイキングを楽しんだり、
充実した数日間。充電完了。
ハイキングコースは、見渡す限りの茶畑。
幼少の頃から、見慣れた風景だ。
これは、私の原風景。眺めているだけでほっとする。
ゴールデンウイークは、新茶の季節。
爽やかな風にのって、新芽がそよそよと。
まわりを見渡せば、あちらこちらでお茶を刈る姿が。
茶摘みといえば、昔は朝から日が暮れるまで1日中手で茶を摘んでいたのだけれど、
最近では、機械で茶を刈ることが多いみたい。
ワタシの幼少の頃のゴールデンウイークの思い出は、
茶畑でかくれんぼをしたり、親戚とともに手でひとつひとつ茶の新芽を摘んだこと。
これは、毎年お決まりの行事だった。
今思えば、良き思い出。
お茶を刈った横を歩くと、風に乗って、
新茶のみるい香り(あっ、“みるい”は静岡弁か、、、柔らかい、とかみずみずしいという意味ね)
が漂ってくる。これこれ。懐かしいなぁ。大好きな香り。
身体がふわりと軽くなる感覚を覚えた。
茶畑をぬけ、少し山を登ると、カモシカに遭遇。
目が合ってもまったく動じず、口をもぐもぐと。
のんきに何やら食べていた。
う~ん、相変わらず長閑だ。
山ではさまざまな山菜を見かける。
わらびは大きくなりすぎていたので、断念。
かわりに、香りのよいよもぎがたくさんあったので、
みんなで摘んで持ち帰り、早速茹でて、
あんころ餅に混ぜる用に調理した(正確には、母がしていた)。
ハイキングの帰りは、
名物の自然薯そばを。
この地のとろろは、見た目が灰色。
コクがあって、これがとにかくおいしいの!
この地ならではの味。大満足。
近場の温泉では、ゴールデンウイーク限定の
お茶を練り込んだ、塩ラーメンを食べた。
生のゆずの皮がちらしてあって、
斬新な組み合わせだなぁ、ちょっと複雑な味なのでは?
と思って口にしたら、なんとまぁ、これがなんとも新鮮な味わい。
とっても美味しいの(欲をいえば、もう少し麺が細かったらよかったのだけど)。
この時期、静岡の中部地方(山)は、お茶の香りであふれている。