二十日大根は、ラディッシュ?!
ムスコが、昨年から小学校で育てていた二十日大根を
収穫し、持って帰ってきた。
実は、数日前、
「そろそろ二十日大根を収穫しようと思ってるんだ。
葉っぱが大きくなってきたから、大根もきっと大きくなっていると思うんだよね。」
と、鼻を高くしていたムスコ。
そんな二十日大根を持って帰ってくると聞いて、ちょっぴりワクワクしていたワタシ。
(実は、冬休みに一旦持って帰ってきたのだけど、それまで水やりをさぼっていたらしく、
二十日大根の葉っぱは小さめ。枯れるのはもう時間の問題だと思っていたのです。)
ムスコは、ものすごく小さな声で、「これ。」
と、二十日大根を出した。
見た瞬間、“ちっちゃ!”
心の中でそう思ったのだが、さすがに口に出せず…
収穫してから時間が経っていたのだろう。
葉っぱが、それはもう可哀そうなくらい萎れていたので、余計にそう感じた。
と、その直後、
「思ってたよりも小さかったんだ。
ボク、大根をぬいたとき、“ちっちゃ!”と思わず言っちゃったよ。」と。
ぷっ。
思わず吹きだしそうになるのをこらえ、そうだろうそうだろう、と思いながら、
「でも食べられそうだからよかったじゃない。今夜早速食べようよ。」
というと、小さく微笑んだ。
夕飯まで、二十日大根を水に漬けておいたら、
くたん…と萎れていた葉が元気に!
それを見たムスコの顔には、一瞬にして笑みがあふれた。
縦半分に切り、ふたりでそのまま食べてみた。
葉っぱも実も、辛みが適度にあり、しっかり大根の味がした。
二十日大根は、種をまいてから20日くらいで収穫できるから
二十日大根っていうのよ。
ただし、それは暖かい時期に種を蒔いたらの話で、
寒い時期に蒔いたら60日くらいかかるときもあるよ、
とか、二十日大根はラディッシュとも言うのよ、
と伝えると、
「えっ?!ラディッシュと二十日大根って同じものなの?!」
と、それはもう驚いていた。
そう、二十日大根はラディッシュのことなのだよ。ムスコよ。
これで、ラディッシュも食べられるようになるね。
二十日大根はおいしい!と言って食べていたのだから。